【AI×ゲーム開発】「コードを書かずにゲームを作る」は本当か?現役プログラマーがCursorと”バイブス”で開発してみた話

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こんにちは、ゲーム開発者のれいあです。

最近、SNSで「Vibe Coding(バイブスコーディング)」という言葉をよく見かけませんか?
「自然言語でAIに指示するだけで、ノリ(Vibe)でアプリができちゃう」というアレです。

正直、最初は思っていました。
「いやいや、ゲーム開発はそんな甘くないでしょ」と。
複雑なステート管理、物理演算、3Dの座標変換……。これらをチャットだけで完結させるなんて無理に決まってる。

でも、食わず嫌いはエンジニアの恥。
実際に主力のエディタをVS CodeからCursorに完全に乗り換え、数ヶ月間ガッツリ開発してみた結果……。

「あ、これは”書く”仕事が終わるかもしれない」

本気でそう背筋が凍りました。
今回は、現役のUnityエンジニアである私が、Cursorを使ってどうやってゲーム開発をしているのか、そして「AI時代に人間は何をすべきなのか」について、実体験ベースで語ります。


目次

そもそも「Vibe Coding」とは何か

「コードを書く」のではなく、「やりたいことを伝える」。これが本質です。

今まで私たちは、
「キャラクターをジャンプさせたい」と思ったら、
GetComponent<Rigidbody>() して AddForce(Vector3.up * jumpForce) を書いて……と、「やりたいこと(意図)」を「プログラミング言語(手段)」に翻訳する作業をしてきました。

Cursorを使ったVibe Codingでは、こうなります。
Ctrl + K を押して、
「スペースキーでジャンプさせて。2段ジャンプもよろしく」
と打つ。

すると、AIがその意図を汲み取り、適切なコードを提案(実装)してくれます。
私たちは翻訳者ではなく、「監督(Director)」になるのです。


Unity開発におけるCursor活用術

具体的に、Unityでの開発でどう役立っているのか紹介します。

1. 「エラーの翻訳」が神

Cursor Chat solving Unity Error

Unityのエラーログ、特にネイティブプラグイン周りやシェーダーのエラーって、呪文みたいですよね。
今まではGoogle検索して、英語のフォーラムを翻訳して……とやっていましたが、今はエラーコードをコピーしてCursorのチャットに貼り付けるだけ。

「このエラー何? どうすれば直る?」

これだけで、「あ〜、これはAndroidのマニフェスト設定が足りてないですね。こう修正してください」と、答えだけでなく修正コードまで返ってきます。
先輩エンジニアが常に隣に座っている感覚に近いです。

2. 「めんどくさい計算」の丸投げ

「プレイヤーから見て、敵が視野角60度以内にいて、かつ間に壁がない場合のみ攻撃」
こういうベクトル計算、毎回書くの面倒ですよね?

これもAIに丸投げです。
数式を調べる時間も、実装する時間もゼロ。
「ロジックとしては合っているはず」という確信がある処理ほど、AIのアウトプットは正確です。

3. レガシーコードの解説

「誰だよこのスパゲッティコード書いたの……あ、3年前の私だ」
過去の自分が書いた複雑怪奇なコードも、範囲選択して「これ何してるの?」と聞けば、完璧に解説してくれます。
リファクタリングの提案もしてくれるので、技術的負債の返済が捗ります。


AIコーディングの「罠」:人間には何が残る?

「じゃあもうプログラミングの勉強なんていらないの?」

答えはNOです。 むしろ、基礎知識の重要性は上がっています。

AIは優秀ですが、たまに「平気な顔して嘘をつきます(ハルシネーション)」
提案されたコードが「正しいように見えるけど、メモリリークしている」とか「非推奨のAPIを使っている」といったことは日常茶飯事です。

ここで人間が、
「あ、これUpdateで毎回GetComponentしてるじゃん、重くなるからキャッシュして」
レビュー(指摘)できないと、ゴミコードが量産され、最終的に動かないゲームが出来上がります。

Human vs AI Responsibility Diagram

  • AIの役割: 実装、タイピング、リファレンス検索(手足)
  • 人間の役割: 設計、レビュー、要件定義、「何を作るか」の決定(頭脳)

ここの役割分担を間違えると、AIに使われるだけのエンジニアになってしまいます。


まとめ:Cursorは「最強のジュニアパートナー」

Cursorを使ってみて感じたのは、「めちゃくちゃ優秀で、タイピングが爆速な、でもちょっとドジな後輩」ができた感覚です。

指示出しさえ的確なら、私の3倍の速度でコードを書いてくれます。
でも、最終的な責任を取るのは私(人間)です。

「コードを書く」という物理的な作業から解放された分、私たちは「どんなゲーム体験を作るか」「どうすれば面白くなるか」という、本来のクリエイティブな部分により多くの時間を使えるようになります。

これこそが、AI時代の正しい「ゲーム開発バイブス」ではないでしょうか。
食わず嫌いしている同業者の皆さん、一度騙されたと思って Ctrl + K してみてください。世界が変わりますよ。

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